障害がある人には、人としての権利が保障されているとはいい難い現状があります
たとえば、だれとどこに住むかを選べない
私たちが活動をはじめた約30年前には、学校卒業後、就職ができなくて昼間行くところがない障害のある人は、施設に入ることが少なくありませんでした。
障害があるからといって、就職ができないからといって、学校を卒業したら、見知らぬ町の施設で24時間365日、何十人も人と共同で暮すしかない(他に選択肢がない)、というのはおかしいと思います。東京は地価が高いため、都外施設といって、近くは山梨・長野、遠くは秋田・北海度にまで行かなければなりませんでした。
体験宿泊の場を作り、グループホームをはじめる
また、その頃は、将来親が面倒を見られなくなったら施設で面倒を見てもらうしかないと言われ、いざそのときに入れるところがあるとは限らないので、早めに施設に入ったほうがよいとされていました(今でも、入所施設は待機者がたくさんいるということです)。
そこで、将来はグループホームなどで、親から自立して、地域で暮すことができるようにしていきたいと考えて、体験宿泊の場として暁町で「ヒルトップ」をはじめました。
それが今の八幡町に移転して「自立生活体験室ステップ」となり、今や3つのグループホームを運営するようになりました。
これからは、一人暮らしを希望する人への支援をはじめていきます。
いろんなところに出かけて生活を楽しむための支援をする
生活を楽しむというコンセプトの下、移動支援という制度を使って、さまざまな外出や体験も支援しています。
身体介護や医療的ケアにも取り組んでいきます
最初に18歳だったメンバーも、もうすぐ50歳です。障害のある人は、ない人に比べて10歳は老化が早いと言われます。これからは、健康の維持・増進をはかるための活動にも積極的に取り組むとともに、スタッフも介護の技術習得に取り組んでいきます。
また、ケアホームでは、経管栄養といった医療的ケアにも取り組みはじめています。